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こんにちは!スタッフの野間です♪
秋になりお肌も乾燥する季節になりましたね~
また、最近お口の中の乾燥(ドライマウス)でご来院される患者様も増えてます。
今日はこんなお話を~...↓
膠原病とは、なんらかの自己免疫反応が生じた結果、全身に分布している結合組織を中心に炎症が起こり、多臓器に障害が現れる疾患の総称です。
膠原病の中にシェーグレン症候群(SjS)と言うのがあります。
歯科にかかられている患者様に非常に多く診られる膠原病です。
SjSは、30から50歳代の女性に多く口腔乾燥を起こしやすいために虫歯が非常にできやすく、歯科的なケアがなされないと短期間のうちに大半の歯を失ってしまいます。その他の好発症状としては、眼の異物感、疲れ眼などの乾燥性角膜炎、耳下腺の腫脹などがあります。
腺症状だけであれば、口腔と眼の乾燥症状に対しては対症療法のみとなります。口腔乾燥に対しては、人工唾液や唾液分泌刺激剤が処方されますが、実際は、それらの副作用や患者様の使用感を満足させられないなどの理由で、こまめにうがいをして口腔内を乾燥させないなどの対応をしている方が多いように思われます。口腔乾燥自体は、死に直結することはありませんが非常に患者様のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を低下させます。
SjSの患者様は、治療法がないことと、腺症状だけの場合、歯科、眼科以外の絡みが少ないため内科などでは診断と処方のみで、充分なケアがされず、放置されている患者様が多いような気がします。
私たち歯科医院が、SjSの患者様に漫然と虫歯の治療をし続けるような対応をしていると、短期間のうちにほとんどの歯が処置歯になり、その処置歯がまた虫歯になりの繰り返しで結局は少しずつ歯がなくなってしまいます。そうすると、咀嚼の機能が落ち、そのことでさらに唾液の分泌能が低下していきます。こういった対応は、決して患者様のために何のメリットもありません。確かに歯科治療も必要です。SjSの患者様は、まず多発性の虫歯治療で歯科にかかっていることが多いので、歯科医が口腔乾燥を伴い虫歯が多い患者様には早く診断をつけて、歯科治療だけでなく口腔ケア指導もしっかり行っていくべきです。乾燥の程度に応じて、患者様の生活リズムのなかで受け入れやすい、口腔内の保湿方法、虫歯の予防のための口腔ケアの手法、歯みがき剤の選択、器具のアドバイス、口腔乾燥に随伴する不快事項の対応を一緒に考えていくことがとても大切なように思います。